2015月7月の記事 一覧
祇園祭 疫神社夏越祭
7月31日、
祇園祭の結びの行事、
「夏越祭(なごしさい)」が
八坂神社さんの境内にある疫神社で
行われました。
●午前10時より、関係者の方が集まり
儀式が始まりました。
初夏の日差しが振り注ぐ中、
一般の方も多く見守っておられます。
「疫神社」前にて
●直径約2メートルの茅(ち)の輪をくぐり、
祭りが終わったことへの
感謝、無病息災を祈り、
「蘇民将来子孫也」とかかれた、
護符と粟粥を授かります。
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【護符「蘇民将来子孫也」の由来】
八坂神社の祭神
「素戔嗚尊(スサノオノミコト)」が
旅をされ、一夜の宿をお願いしたときに、
裕福な巨旦将来(こたんしょらい)はこの願いを受け入れず、
疫神社の祭神である、貧しい蘇民将来(そみんしょうらい)は
粟で作った食事で精一杯おもてなしをされました。
素戔嗚尊は
そのおもてなしに感謝され、
これより将来、蘇民将来自身と、子孫に
疫病から逃れる事が出来るよう、
「蘇民将来子孫也」と記した護符を
約束として渡しました。
この「夏越祓」で、1ヶ月に渡った、祗園祭が幕を閉じました。
京都で育った私にとって、
「祗園祭」は毎年来る、当たり前の行事でした。
それでも、家族が祗園祭にご縁がある事、ある方との出会いをきっかけに、
ここ数年、知れば知るほど、奥が深く、興味深いものとなりました。
元々は疫病を封じるために、行われた祈願がこの祭りの原型といわれています。
1100年以上、移り変わる時代の中で、
幾多の戦争などの困難な時代を乗り越え
「都の平和への祈り」「文化の継承」の熱い思いで、
京の人々が守り続け、現在に至ります。
関わる全ての方々に、本当に頭が下がる思いです。
祇園祭が終わり、さらに暑くなる、京都。
今年もたくさんの感動をありがとうございました。
LST 西川 徳子
祇園祭 神輿洗い
祗園祭 還幸祭
24日の夕方より、無事に行われた還幸祭。
お神輿を先導する、宮本組と久世稚児さん。
3つのお神輿がそれぞれのルートをたどり、
八坂さんの舞殿にお神輿が揃ったのは、
23時半を回っていました。
お神輿が担ぎ手の方により整列されると、
すぐに境内の照明が消され、
「御霊返し」の儀式が始まりました。
ハッと時計を見ると、神様をお神輿から本殿に
移し終えられたのは23:57.
それからも本殿では神事が続き
終わったのは24:30近くになっていました。
祗園祭のハイライトが無事に終わりましたが、
28日神輿洗、29日神事済報告祭、
31日疫神社夏越祭で
1ヶ月に渡る、祗園祭が結ばれます。
LST西川 徳子
祗園祭 久世駒形稚児
「久世駒形稚児」さんをご存知でしょうか。
京都市南区の綾戸国神社(あやとくぬかじんじゃ)には
素戔嗚尊(スサノオノミコト)の荒御魂(あらみたま)を祭り、
八坂神社は和御魂(にきたま)が祭られています。
綾戸国神社では毎年2名、氏子の男の子が選ばれ、神の化身となり
17日(神幸祭),24日(環幸祭)でそれぞれ
和御魂(にきたま)が鎮まる、中御座神輿の先導を勤めます。
古事記に
「國中社は素盞鳴尊の荒御魂なり。八坂郷祗園社は素盞鳴尊の和御魂なり。依って一体にして二神、二神にして一体で神秘の極みなり。」
神そのものの、久世駒形稚児は
長刀鉾のお稚児さんでさえ、
境内前で下車して徒歩で参拝するのに対し、
境内を騎馬のまま本殿に乗りつけることを許されています。
●木製の馬の頭をかたどった彫刻を首からかける、
久世駒形稚児さん
知れば知るほど、一筋縄ではいかない、本当に興味深い祇園祭。
LST西川 徳子
※荒御魂(あらみたま)・和御魂(にきたま)神の霊魂がもつ2つの側面とされています
荒御魂・・・・荒々しい側面、荒ぶる魂、天変地異を引き起こし、また荒々しさから新しい物体を生み出すエネルギーを内包している
和御魂・・・・ 雨や日光の恵みなど、神の優しく平和な側面、神の加護は和魂の表れであります
祗園祭 神幸祭 神輿渡御
17日
降り続く雨の中、八坂神社で神幸祭が行われました。
18時に3基のお神輿が八坂さんを出発、
約1000人以上の担ぎ手により、氏神地域を練り歩き、
四条御旅所に向かいます。
「ホイットー、ホイットー」という掛け声が大変勇ましい。
中御座 素戔嗚尊 (なかござ・すさのをのみこと)が
乗られたお神輿が到着。

次に、東御座 櫛稲田姫命 (ひがしござ・くしいなだひめのみこと)

最後に、西御座 八柱御子神 (やはしらのみこがみ)が
御旅所に到着したのは22時をまわっていました。

お神輿を待ってるあいだ、海外の観光者の方に
今から、何が始まるのか?と質問を頂きました。
全ては伝えきれなかったと思いますが、、
日本の文化に興味を持ってもらえていることが嬉しかったです。
来年の夏は英語で祗園祭の魅了を語ることが
新たな目標となりました(^^)。
LST 西川 徳子
祇園祭 長刀鉾 注連縄切り
本日(17日)、台風で心配されていましたが、山鉾巡行が行われました。
9時に四条烏丸を先頭の長刀鉾が出発。
「注連縄切り」(しめなわきり)
長刀鉾 お稚児さんの重要なお勤めの一つ。
四条麩屋町に張られた、注連縄を太刀で切り落とします。

注連縄を切り落とすことで、神域の結界が解き放たれ、山鉾が神域へすすんでいきます。

雨風の中、多くの人々が見守られながら、四条通りをすすむ長刀鉾


「くじ改め」
京都市長の前で、くじとりの順番で決まった順番であるかを確認する「くじ改め」
大きなお役目をもった小さな小学生の男の子。
きっとこの瞬間のために何度も練習をしたんでしょうね、、。
映像を見ていて、涙が出そうでした。

さて! 夕方16時より、祇園祭のメインである、神幸祭、神輿渡御です。
天候によっては神輿は通常ルートである氏子地域には行かず、
八坂神社から四条御度所までの直行ルートになるそうです。
少しでも雨がやんでくれれば良いのですが、、、
どうか、無事に行われますように!
LST 西川 徳子































